日本で3番目、北海道では最初に鉄道が開通した街小樽。
かつては漁業で栄え、小樽港は貿易港としての役割も担う都市となりました。
そんな小樽に1軒のみとなった田中酒造が造る地酒「宝川(たからがわ)」をご紹介します。
代表銘柄「宝川(たからがわ)」
「宝川(たからがわ)」は辛口、やや辛口のラインナップで本醸造から純米大吟醸まで揃っています。
オススメの飲み方は、冷やと常温。
飲み飽きしないのも特徴です。
2017年(平成29年)には、大吟醸宝川が全国新酒鑑評会にて入賞しています。
一番人気は大吟醸宝川ですが、今回オススメするのは、「純米大吟醸宝川」。
2012年、2014年の春期全国酒類コンクール大吟醸部門で入賞した純米大吟醸です。
原料米は北海道ニセコ町産酒造好適米「彗星」を100%使用しています。
綺麗な味と香り、さらりとした喉越の淡麗辛口です。
飲み方は、常温、冷や。
特に冷やで飲まれることをオススメします。
酒造について
宝川を造る田中酒造は、明治32年に小樽市色内町にて創業しました。
創業者は、岐阜県出身の田中一太郎。
創業から110年を越え、2019年には創業120年を迎えます。
全国でも珍しい四季醸造
酒造りは寒い冬に仕込みを行う寒造りが一般的ですが、同酒造の「亀甲蔵(きっこうぐら)」は、一年を通じて仕込む「四季醸造」を行う、全国的にも珍しい酒蔵です。
これは、北海道の冷涼な気候を活かしたものです。
小樽は観光客が多い街で、特に夏場の賑わいが大きな街です。
そんな夏の時期にもしぼりたての「生原酒」を味わうことができる酒造です。
また、北海道産米を100%使用した地酒造りを一年中行っているため、亀甲蔵では製造見学が可能です。
仕込み水
小樽の水は美味しいと評判で、「小樽の水」としてペットボトル水が販売されています。
そんな美味しい小樽の水ですが、亀甲蔵では小樽市にある天狗山の雪解け水が長い年月を掛けて伏流水となったものを地下から汲み上げ、仕込み水として使用しています。
亀甲蔵では、仕込み水を試飲することが可能ですので、亀甲蔵を訪れた際にはぜひ試飲ください(冬季閉鎖)。
原料米
同酒造では、北海道の酒造好適米が開発されて以来、農家と協力し、北海道ならではの地酒造りを追求されています。
現在、主原料である酒造好適米は100%北海道産。
「彗星」を中心にお酒の特徴に合わせて使い分けています。
日本酒を利用して
田中酒造では、日本酒を利用した商品を製造されています。
ひとつが「おたる酒まんじゅう」。
こちらは同酒造の酒粕を使用しているのですが、皮だけではなく、中に使用している餡にも練り込んでいます。
そのため、皮もさらにしっとりしており、酒粕の風味豊かなおまんじゅうです。
もう一つが「亀甲蔵せんべい」。
こちらにも酒粕を使用し、パリパリッとした軽い食感、黒豆の上品な甘みと旨味が特徴のおせんべいです。
どちらもちょっとしたおみやげに手頃な価格です。
また、女性のために造られた商品もあります。
「女性のうれしいを叶える」
「北海道後志産の果実を広める」
をコンセプトにした、「小樽美人」というお酒のシリーズです。
アンチエイジングや美容・美肌効果のあるといわれるものを使用し、飲みやすいものとなっています。
瓶もお洒落で、ラベルも女性好みとなっています。
女性への贈り物として喜ばれる一品です。
本店と亀甲蔵と市内2カ所で展開されている同酒造は、製造・販売だけではなく、製造見学や昔ながらの建物を活かし見学できるようにする等、小樽の観光にも寄与されています。
どちらも小樽の中心部から少しだけ離れたところにありますが、小樽の歴史ある街並を見ながら酒造を訪れることも酒造巡りの楽しみのひとつではないでしょうか。
たくさんあるお酒を試飲し、お気に入りをみつけていただけることを願っています。
参考:
- 田中酒造株式会社(http://tanakashuzo.com/index.php)
- 北海道酒造組合(http://www.hokkaido-sake.or.jp/)
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