日本酒ブームと言われて数年経ちますが、まだまだ飲まれていない日本酒は全国にたくさんあります。
今回は、今勢いのある茨城県の「結」という銘柄のご紹介です。
このシリーズはカラフルなラベルがとてもおしゃれなので、居酒屋さんなどでもし見かけられたらとてもインスタ映え・写真映えします。
日本酒好きはもちろん、日本酒をあまり知らない方へのプレゼントやパーティーなどにもおすすめの日本酒ですよ。
今勢いのあるおしゃれなおすすめ日本酒 結城酒造「結(ゆい)」
茨城県は結城市にある「結城酒造」。
県の重要文化財に指定されていて、見学なども出来る蔵でもあります。
この時点で何かピンと来る人がいるかもしれません。
この蔵とは何も関係はありませんが、漫画「もやしもん」の登場人物の実家と同じ名前の酒蔵だったりします。
そのせいか、「もやしもん」を読んで蔵に来る人もいるとかいないとか・・・
ビジュアルも可愛らしいピンクのラベル|純米吟醸 備前雄町
とても女性に人気がありそうな可愛らしいピンクのラベルの結は、結城市の特産の結城袖という織物をデザイン化したラベルになっています。
アイキャッチの強いラベルですが、実は杜氏さんも女性で、家族で造られているお酒でもあります。
中でも一躍有名になったのが、ピンクのラベルの「備前雄町」を使った純米吟醸です。
杜氏さんが好きな雄町米で、香り良く雄町の味がしっかりと出ているお酒を造りたいという思いから誕生した自信作です。
結の香りと言わせるくらいの芳醇な香りと、米の持つチャーミングな味わいがどっしりと感じられます。
ダイナミックな香りの中に、丁寧に作られているのが分かる繊細な味わいは、蔵の代表作とも言えるのでないでしょうか。
隠れた秘話のあるスタンダード普通酒|特別本醸造 まっしぐら
現在では蔵のすべてのお酒を、純米で作っている酒蔵も多いですが、結は本醸造も作っています。
青森県の食用米「まっしぐら」を使った普通酒です。
実は結が初めて作られたのは、このまっしぐらというお米でした。
蔵の社長さんが、結を作るのにふさわしいお米はないかと、全国を探し回って見つけたのが、食用米のまっしぐらだったそうです。
食用米は普通の酒米よりも、味わいがふくよかに出ますが、その分雑味も多くなりますが、そのまっしぐらを55%まで削り、香りと味を出しながら後味のすっきりさを本醸造で表現できたことは、これからの可能性を感じさせる一本となりました。
まっしぐらを使用して造った銘柄は2種類あり、先ほどからご紹介している本醸造ともう一銘柄は純米吟醸です。
本醸造は普通酒ということもあり、肌色のラベルの若干の地味さが出ています。
一方、「純米吟醸まっしぐら」は青色のラベルで、こちらは純米吟醸でまっしぐらを作った、爽快さのある日本酒です。
お米の多様性もある結|純米吟醸 夏吟風/特別純米 きたしずく
結に使う酒米は「まっしぐら」を主軸に、力を入れている「雄町」、定番の「山田錦」があります。
さらに北海道産の酒米「吟風」と「きたしずく」を使った銘柄もあります。
白いラベルは「吟風」を使った純米吟醸の夏酒として、空色ラベルは「きたしずく」を使った特別純米の限定番としてそれぞれ造られています。
白いラベルの夏吟風は、夏に飲みたくなる爽快さを出したお酒と言うよりも、お米が溶けているような舌触りで、とても濃厚な味わいで、夏に元気を出して頑張れと応援されている気分になります。
面白いことに、本家北海道の吟風を使った他の日本酒とはまったく違った風味と味わいになっています。
一方、濃厚な味わいの吟風とは逆に、きたしずくは結の中でもすっきりとした軽快な味わいになっています。
蔵の最高級酒と酒界の快挙|純米大吟醸 備前雄町
2016年に初めて結ブランドで純米大吟醸がリリースされました。
結がもっとも得意とする雄町米で38%まで削って造られた純米大吟醸です。
高級酒ということもあり、丸形のシャンパン風な箱と、表ラベルはフェルト地という見た目から高級感のある装いとなっています。
実は雄町米をここまでの精米歩合で作る純米大吟醸は、今まではほとんどありませんでした。
大吟醸クラスのお酒は、大体の酒蔵は品評会の出品用として作っていますが、現在では一番金賞を取りやすいお米が山田錦になるので、あえて冒険してまで他の酒米で作らないのが普通です。
なのでこの結の雄町米を使った純米大吟醸は品評会出品用の日本酒としてはとてもチャレンジングでした。
挑戦の結果、なんと2017年の鑑評会で鑑評会でこの雄町を使って作られた純米大吟醸が金賞受賞しました!
雄町で金賞を受賞したのは、全国で初めてのことだそうですので、これは是非とも飲んで頂きたい一本です。
味は、シルクのような滑らかさと、結すべてに感じる丁寧さ、そして高精米の日本酒に感じるスッキリとした味わいではなく、結らしいと言える雄町独特の味の濃さがあります。
雄町好きの日本酒ファンが多い中、この備前雄町を飲まなくては”オマチスト”とは到底言えないでしょう。
おわりに
実は結を作っているのは、結城酒造のお嫁さんで、元々は酒作りの手伝いから初めてまったくの素人だったそうです。
しかし結を作り初めてわずか数年で、某東京の大手有名酒屋さんに取り扱ってもらったり、若手女性杜氏としてイベントにひっぱりだこらしいです。
今では、結城酒造の代表として社長である旦那さんを引っ張っています。
雑誌では、10年後にはブレイクして手に入らない飲めない日本酒として取り上げられたらしいです。
茨城や東京・北関東などでは取り扱い店も多いので、もしお店で見つけた際には試してみてください。
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